茨城県がん地域医療を考える会のコンセプト/概要


団体名    :特定非営利活動法人 茨城県がん地域医療を考える会

主たる事務所:〒311-3131 茨城県東茨城郡茨城町大字小堤859番地4
           TEL/FAX029(306)8406

代表者    :佐藤 好威

NPO法人ポータルサイト-内閣府で、当会の定款や事業報告書をお読みいただけます。

【法人の目的】
 この法人は、がん対策基本法に準拠し、がん患者・家族(遺族)の全人的医療を求めて、医療現場の諸問題をがん患者・家族(遺族)及び医療・福祉のスタッフや研究教育者とともに考え、その解決方法を国や地方自治体並びに医療機関へ提言し、地域全体で解決するように協働していくことを目的とする。

設立趣意書 
2014年 5月  日   

  特定非営利活動法人:茨城県がん地域医療を考える会 
  設立代表者      :住所又は居所 茨城県東茨城郡茨城町大字小堤859番地4
                 氏名        佐藤好威 

1 趣 旨

 わが国のがん対策基本法が公布(平成19年)されて7年、それに準拠した第一次がん対策推進基本計画が発表(平成20年)・施行されて6年が経過しました。茨城県は、国のがん対策推進計画に先立ち、平成2年に総合がん対策推進計画を策定し、がんの発生予防、早期発見・早期治療、高度専門的医療、終末期ケアに至るまで総合的に推進してきました。

 この計画に基づくがん対策を県は第一次計画と称し平成14年度で満了、翌年から第二次総合計画として、・がんにならないための対策、・がんに対する不安への対策、・放射線による診断と治療、・がん診療医療機関ネットワーク整備、・終末期ケアなどを盛り込んで、10年計画を推進してきました。しかし、前述のごとく平成20年度からは、国のがん対策推進基本計画に基づいた都道府県の計画を策定することとなり、第二次計画を見直して、茨城県総合がん対策推進計画―第二次後期計画を策定し、24年までの5年間「がんにならない、がんにまけない」をスローガンに計画を推進してきました。その実績等につきましては茨城県総合がん対策推進計画書(第三次計画)にまとめられています。そして平成25年度からは、見直された国の第二次がん対策推進基本計画に準拠して、第三次計画が策定されました。今回の推進計画は、点から面へ、量から質へ、をキーワードに、個々の病院完結型のがん医療体制から地域完結型の医療体制への飛躍が求められています。具体的には、がん教育の推進、小児がん・稀少がんへの対策、チーム医療の推進、緩和ケアの推進、在宅ケアを含む地域医療ネットワークの整備と人材育成、がん患者家族の就労支援等の施策が策定されました。患者・家族の活動もチーム医療、地域医療の一翼として参画が求められています。

 茨城県の第三次計画は、昨年開催された「がん患者サミット2013」でも評価が高く、その推進に期待が寄せられていますが、第二次計画の進捗状況は決して良好なものではありませんでした。特に、医療資源の充足率は全国的にみて極端に低く、日本医療政策機構のがん政策情報センター報告(2012年6月現在)では、人口100万人あたりのがん治療認定医数は63.2人で全国ワースト6位、がん薬物療法専門医数1.0人でワースト2位、放射線治療認定医数 2.4人でワースト1位、同様に放射線療法認定看護師数も    人でワースト1位です。その他医療資源ランキングワースト10に入る項目が多数あります。

 以上の現状に鑑み、計画の遂行は患者家族等県民の目線から見ても予断を許せない状況と考えます。

 しかるに、県内の患者会やがんサロン等の患者家族(遺族)の活動は、大小様々な規模で行われていますが、分散的散発的な現状で、がん対策基本法制定に向けた6年前の全国的患者会活動レベルから取り残されてきております。茨城県のがん医療の現状を直視し、第三次推進計画を完遂するには患者家族等県民の協働が強く求められます。そのためには、協働できる力を患者会やがん患者サロンのリーダーは身につけなければならないと考えます。

 当会は、会則にも記載しておりますように「がん患者・家族(遺族)の全人的医療を求めて、医療現場の諸問題をがん患者・家族(遺族)および医療・福祉のスタッフとともに考え、その解決方法を国や地方自治体ならびに医療機関へ提言し、地域全体で解決するように協働していくことを目的」としています。医療者、行政との「協働」を目指し、他の患者会やサロンの世話人との連携を図るために、組織としての基盤を持ち、かつ信用を得るためにNPO法人化を考えています。当面の活動計画には、「がん患者サロン開設とサロン世話役(ファシリテーター)の育成」を課題として掲げて、準備いたしています。


2 申請に至るまでの経過

2013年7月4日 独立行政法人国立病院機構 水戸医療センターにがん患者サロン「しろやまさくら」開設 
2013年10月5日 がん患者サロン活動充実化支援プロジェクトを開設拠点病院へのサロン開設普及
2014年2月4日  茨城県がん地域医療を考える会と名称変更
2014年2月11日  NPO法人化に向け,会計担当者と総会の件打合せ
2014年2月26日  NPO法人化に向け,相談役と総会の件打合せ
2014年3月10日 志村大宮病院打合せ
2014年3月15日 総会議案書検討会
2014年4月7日  茨城県保健福祉部保健予防課とNPO法人化の話し合い
2014年4月11日 相談役と最終打ち合わせ
2014年4月19日 茨城県選出の参議院議員に県がん条例制定を要請
2014年4月26日 設立総会

がん医療は茨城県人の手で!

 2014年10月7日茨城新聞の朝刊トップで「全国魅力度、2年連続 茨城最下位」の文字が躍った。魅力度最下位は調査会社が2006年に調査開始してから6回中5回目。加えて、県内出身者が茨城へ「行ってみたいか」などを問う観光意欲度は6年連続最下位とのこと。当地に移住したばかりの私の実感とは隔たりがあるが、県関係者の「実態が反映されていない」というコメントには違和感を覚える。まるで調査法が悪いから、このような結果になっていると言わんばかりである。県が言う実態とは何んだろうか、1回や2回の調査結果ではなく6年間も連続した結果であるのに・・・。その間実態を反映させるためにどれほどの努力をされたのだろうか?「なめんよ 茨城県」とか「いばらぎ いばらないと」などのスローガンや言葉は聞こえていたが、実態反映に効を奏していなかったようだ。付け焼刃のスローガンや個々の局所的観光案内より、県内を隈なく見てもらうための県内を循環する電車を走らせたらどうだろうか?電車で一回りしたら、茨城県の良さはすぐわかる。観光地の良さと魅力度は、そこに到る歴史的地理的アプローチが重要だ。適切なアプローチなくして、観光地の良さの深さはわからないし、もう一度こようとは思わないのではないか。こんな視点から、県内を走る鉄道路線図を見たら、水戸から鉄道は四方に広がるが、末端間を結ぶ路線がない。たとえば、鹿島から土浦へ行くのに水戸まで出ねばならない、高萩から大子へ出るのに水戸まで戻る。つくばから結城へ行くのに守谷経由し下館を回らねばならない。これでは県人でさえ茨城の良さがなかなかわからないだろう。来年再来年のことではなく、20年30年先の茨城を見据えて県内の街々を繋げて、魅力度を拡大深化すべきかと思う。

 付け焼刃のような対応が茨城県のがん医療行政にも表れている。本論壇ですでに記載したように国のがん対策推進基本計画は第二次計画へ進んだ。当県の推進計画は第三次になり、がん医療の病院完結型から地域完結型への移行がキーワードになってきている。地域に根ざした医療体制の構築をめざすので、オールいばらきで取り組むと県医師会長が、茨城がん学会で発言した。ところが、今般公表された茨城県総合がん対策推進会議の構成メンバーは、地域完結型やオールいばらぎの意味とは一致しないものとなっていることが明らかとなった。本推進会議は、平成14年に創設され、設置要綱によるとその構成メンバーは「茨城県医師会代表,がんに関する学識経験者,一般市民(がん体験者を含む)をもって構成」するとされている。第二次までの委員の人数は、10人で今回は9人と減少した。設置の目的の「第1条本県における総合がん対策推進計画-第三次計画-(以下,「第三次計画」という。)を専門的に評価・検討する」の条項とがん対策の進捗状況から考えると、委員数の減数は不可解だ。地域に根ざした医療体制の構築を推進するには、むしろ増やすべきである。特に、拠点病院以外の地域医療を現場で担っている病院関係者や介護福祉関係者、薬剤師ならびに検診関係の市町村関係者なども加えるべきかと思う。

 以前、推進会議の前議長と意見交換した時に、がん対策推進計画は全国的にも評価の高いものだが、結果が伴っていないとの感触を述べていた。第三次計画は結果が求められる、しかもアウトプットではなくアウトカムの前進が求められる。その出発点から考えると、目的の中に、計画を専門的に評価・検討する前に、「計画を遂行し」の文言を加筆すべきであり、会議の委員は計画推進の先頭に立って活動する方々が多数含まれるべきと思う。さらに、今回の構成メンバーの長たる議長は前回同様に東京在住の方であった。この先生は、国のがん対策推進協議会の会長であり、第三次推進基本計画の立案者でもあり、大局観をもってがん対策を推し進めてきた優秀なリーダーである。しかし、こと茨城県の医療事情に関しどれほど精通しているかは不透明だ。専門家として企画と評価のためだけなら、第3次計画の終了時にアドバイザーとして参加していただいてもいいのではないか。第三次計画は完全遂行を求められている。そのためには、当県の医療事情に精通し、茨城の医療現状に危機感をもって、オールいばらきを引っ張っていける地元の方を議長にしていただきたい。

 他人頼みと東京依存はもうやめにして、真のオールいばらきでがん対策を進め、医療の面からでも県内の街々をつなぎ魅力度を高めていきたいと痛切に思う。 
  代表  佐藤 好威